■2023年7月27日オンラインサロンで紹介した本
「心を整える」(長谷部誠【著】)
<本書の内容>
この本の著者は、プロサッカー選手の長谷部誠選手です。サッカー選手という経験の中から学んだことや実際に著者が実践している内容が書かれているのですが、この本は、プロスポーツ選手だけではなく、年齢に関係なくどんな立場の人が読んでも参考にできる内容となっています。
メンタルを鍛えるという言葉がありますが、長谷部さんはメンタルは鍛えるものではなく、「心を整える」ことが大切だということを伝えています。
心を整えるとは・・・
長谷部さんは自分の実力が発揮できなかったと感じる試合のあとは、心がざわついてしまうことがあるといいます。 そのため、一日の最後に必ず意識をして心を鎮める時間を作ることを大切にしています。心の鎮め方は、呼吸を整えながら全身の力を抜き、ひたすらぼ~としたり、頭に浮かんできた思考を巡らせたりしながら、ざわついた心を少しづつ鎮静化させるという作業をしています。
心のメンテナンスをするために、毎日この時間を作ることで、心をフラットな状態に戻しているということです。つまりこの本のタイトルの「心を整える」ということは、心のメンテナンスをするということです。
心を整えるためのルーティンとは・・・
・毎日、意識して心を 鎮める時間を作る.
・ザワザワとした心を少しずつ鎮静化していくこと。練習と緊張でざらついた心をメンテナンスしてあげる。
・朝起きたら簡単にベッドメイキングをする。本棚は乱れていたら整理する。ダイニングテーブルの上には物が散らかっていないようにする。ただ、あまり整理に対して気を 遣いすぎると精神的に負担になるので、80 点くらいの清潔感を保つようにする。きれいになった部屋を見たら、誰だって心が落ち着く。
・「寝るまでの1時間」の使い方に徹底的にこだわる。「いい睡眠」に自分を持っていく行動パターンができていれば、大一番の前日も自然と眠れるはずだと考えたからだ。ワールドカップのとき、「寝るまでの1時間」をどう過ごしていたか。
① リラクゼーション音楽を流す.
② お香を焚く.
③ 高濃度酸素を吸う.
④ 特製ドリンクを飲む.
⑤ アロマオイルを首筋につける。
⑥ 耳 栓 をする.
なぜ心を整えるべきなのか・・・
誰しも自身の内なる弱さを認めることで成長するから。
その内なる弱さを認めるためには心を整える必要があるからである。
心を整える方法として一番手っ取り早いのが「ルーティン」である。
・サボっていたら、運なんて来るわけがない。それにただがむしゃらに頑張っても運が来るとは限らない。
普段からやるべきことに取り組み、万全の準備をしていれば、運が 巡ってきたときにつかむことができる。多分、運は誰にでもやってきていて、それを活かせるか、活かせないかは、それぞれの問題なのだと思う。
・努力や我慢は秘密にすべきだ。なぜなら、周囲からの尊敬や同情は自分の心のなかに甘えを呼び込んでしまうから。
・脱皮しない蛇は破滅する。人間もまったく同じだ。古い考えの皮をいつまでもかぶっていれば、やがて内側から腐っていき、成長することなどできないどころか、死んでしまう。常に新しく生きていくために、わたしたちは考えを新陳代謝させていかなくてはならない。
・岐路に立ったとき、「あえて難しいと思った方を選択する」ということを大切にしている。難しい道ほど自分に多くのものをもたらし、新しい世界が目の前に広がる。
道に迷ったときは、「どちらが難しいか」を考えると同時に、「どちらが得るものが多いか」も考えるようにしている。
<本の紹介コーナーの内容>
長谷部選手は長年、サッカー日本代表のキャプテンをしていました。
今も第一線で活躍しています。
強いメンタリティーを持っていて、すべてのチームでキャプテンを務めました。
この本は2011年3月17日に発刊し、スポーツ選手としては異例である150万部を売り上げました。
この本の中の名言を4つ紹介します。
1.「誰に対してもフラットな視線を持つ」
相手が自分の価値観に合わない場合は、その悪い部分ばかりが目について、良いところを探そうとしません。とにかく一度心を白くして、良いところを探してみる。
こちらが好意を持てば、きっと相手も好意を持ってくれる。この試みが重要。
2.「最悪のケースは常に想定しておく」
最悪のケースを考えるというと悲観主義者のように思われてしまかもしれないけれど、僕はそう思わないけれど、
「失敗するかもしれない」と弱気になるためではなくて、何が起きてもそれを受け止める覚悟があるという「決心を固める」作業でもあるからだ。
3.「誰も自分のことは気にしていない」
「周りが自分をどのように見ているか」がとても気になった。
でもね、よくよく考えてみると、誰も僕のことなんて気にしていないんですよ。
4.「愚痴は絶対に述べない」
愚痴だけではなく、負の言葉はすべて、現状をとらえる力を鈍らせてしまい、自分で自分の心を乱してしまう。
知っていることは大事だが、
私たちに不足しているのは、それを実践することではないかと感じます。
ありがとうございました。
<参加者の声>
◆日々忙しく仕事をしていると、人と対することが少なくなる業種ではあるので、気を付けてはいますが、やはり人との接し方ひとつとってみても、今の関心ごとであるからか、心に刺さるものがありました。こちらから人に対して好意を持って接することを意識して誰に対しても臨んでいけたらと思います。
◆やわらかい雰囲気で会が進み初心者が入りやすい雰囲気だと思いました。
◆本の内容を共有できる時間が取れた事がよかったです。作者の考えだけを頭に入れるのではなく、共有することで新しい気づきがあると感じました。
◆毎日瞑想などしていきながらもっと自分の人生に対して向き合っていけたらと思いました。
◆人によって態度を変えないこと。誰と話す時も対等で良好な関係を気づこうと思った。
◆トップアスリートのマインドを日常の中で取り入れることで、今後の行動も変わりそうです。